2007年11月

朝がまた来る

もしかしたらまだ知らない人がいるかもしれないので、最初に書きます。
ななおが、交通事故で亡くなったそうです。
52回クルーズの、波へいでバイトしてた大阪ピーセンのななおです。

詳しいことはわからなくて、葬儀は日曜日だったそう。
嘘みたいな話。

土曜日に、たかちゃんとちぇっこからのメールで報せを受けて、びっくりした。
ただびっくりした。本当にびっくりした。



私が、思ったことを、ここにこうして書くことで、もしかしたら傷付いたりとか、嫌な思いをする人もいるかもしれないけど、でも、書いてみる。
お酒を飲みながら。



ちゃんと、泣く場所が与えられたんだと思った。
休日に車使って出かけることなんて、数ヶ月に一遍あるかないかなのに。
ついこないだ、独りになって泣ける場所も、書ける場所も、なかなかないって、泣きそうになってたばかりだったのに。
そばに誰かがいたら、あんな風に感情を全部は出せなかった。


でも、嗚咽の中で、考えていた。

悲しむことなのかな?

ななおの魂が、肉体から離れた、それだけのことかもしれない。
ううん、それだけのことだって、私は信じられると思った。

今この瞬間に、ななおは私のそばにいるし、みんなのそばにもいる。
そういうことが、自然に考えられてると思った。

それでも息はうまくできなかったけど。
涙はどんどん出てきたけど。
普段の生活だったら、とても出さないような声を、出してたけど。

止めようと思えば、止められるんだろうな、って、思った。
でも、止めようと思う?って、思った。

人生の他のことが全てそうであるように、
自分で、穏やかな呼吸を選んで、そうするようにすれば、きっとできると思った。
でも、穏やかな気持ちになんか、なりたくないって思った。

選んでる。



誰かが死ぬってのは、「もうその人に会えなくなること」、だと思ってる。
何を信じてるかによって、「もう二度と」とか「この世では」とかが、
変わってくる。
その人にもう会えないということが、すごく切実だったり、そうでもなかったりするって意味でも、やっぱり、「もうその人に会えなくなること」だと思う。

私は、ななおとそこまで仲が良かったってわけでもない。
たぶん、船を降りてから1回も会ってないと思う。
機会があったら会いに行きたいとは思ってたけど、時間を作って、個人的にどうしても会いに行こうって思う程の仲ではなかった。

けど、思い出す。
船の最初の方、仲良くなった“頑張った人飲み”。
廊下で会えば、笑顔で挨拶し合った。
ななおが回した、交換日記。
「なちこー」って、呼んでくれた時の顔。
波へいに飲みに行った日々。

運動会。
職輪ん。

細くても、ちゃんとつながってた。



私の魂は、きっとまた会える。そう信じるなら。
この世界で、ななおとなちこという形ではないけれど。
でもだから、やっぱり悲しいじゃない。さみしいじゃない。
「ななお」と「なちこ」は、もう二度と一緒にお酒を飲めない。



みんな、大丈夫かな…って思った。
特に、ななおと仲の良かった何人かの顔が浮かんで、心配になる。

ななおがつないだみんなが今、同じ悲しみの中にいる。

でもね、今、ななおの死を通して、みんなが同じような思いを抱えてるって思ったら、なんだかすごく「つながってる」気がして、うれしくなってしまった、なんて言ったら、“不謹慎”なんだろうか。
ななおは、どう思うだろうか。




「意味」は、やっぱりわからない。
でも、意味を、考えすぎなのかもしれない、とも思う。




ななお。
今そこから、私が見えてるなら、
みんなが見えてるんなら、
どうすればいいのかを、メッセージを、送ってよ。

そのメッセージを、キャッチできるのかも、わかんないけど。

なんで。
教えてよ。知りたいよ。
なんで知りたいんだろう。
そこから教えてよ。





全てが間違ってたとしても、これだけは言いたい。言っていいはず。

ありがとう。

本当に、ありがとう。

質問の答え

書いてる
輝いてる
遊んでる
愛してる
味わってる

かなぁ

5070

仕事中に、ふと「疎遠」について考えていて、ハッとしたのは、

強いつながりよりも、弱いつながりの方が、

ネットワークにとっては意味が大きいということを思い出したから。



『LOST』というアメリカのドラマが好きになって、

「6次の隔たり」という言葉を知った。

世界中の人は、平均して6人を介してつながっているという考え。

知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの知り合い。



セイシェルの町角で、アシュリーという男の子と話した。

一応住所も聞いたけども、手紙は出していない。

でも、彼と私は、そこで話したってことで、すでにつながっている。

そして、私の持っている強いつながりの世界と、

彼が持っている強いつながりの世界は、

私と彼でつながっている。



出会った全ての人と親密な関係になれるわけもなく、

でもどこかでそれを求めてるような自分もいるけど、

「疎遠」になってもつながっている。

そばにいて、お互いのことをよく知ることだけが、意味のあることじゃないよね。



カラメル、マゲ、ちぇっこ。

今日は本当にありがとう。

楽しかった。

嬉しかった。



新しい命が生まれて、またつながっていくんだね。

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