『ROOKIES』全24巻 森田まさのり ジャンプ・コミックス(集英社)
超おすすめの漫画!
先週からTBSでドラマも始まったので、知ってる人も多いかも?
というか、知ってる人にとっては何を今更〜ってな感じかな!?
数年前からずっと読みたいと思っていて(途中まで古本屋で立ち読みしてたけど)、
今回ドラマ化されるって知って、こりゃ見たい!でもその前に原作読みたい!
…と思って、全巻大人買い!
ここ2週間くらい、仕事から帰って読むのが、一番の楽しみだった!!
ストーリーは、
部員の起こした不祥事により活動停止となり、不良たちの溜まり場と化した
二子玉川学園高校(通称ニコガク)の野球部を、赴任してきた熱血新人教師・
川藤幸一が立て直してゆく。自分達の存在意義を見出せない不良たちが、
川藤の情熱に、次第に心を動かされていく…。
といった感じ。
前半は、間違いなく不良漫画。
(少年漫画に慣れてない女の子、頑張って下さい)
後半は、間違いなく熱血野球漫画。
このシフトが素晴らしい!
川藤は、暑苦しいまでの熱血ぶりで、今どきこんな先生ありえない、って感じ。
でも、生徒に対する信頼は並外れていて、全校生徒や教師達からもクズ扱いされる
不良たちに対しても、その可能性を信じきって、「夢を持つこと」の大切さを
教えていく。
とにかく、熱い!
しかもそれが、うざったくない!
そして馬鹿馬鹿しい!(もちろんいい意味で)
感動と同じだけ、爆笑も入ってます。
スラムダンクが好きな人とかには、絶対ぴったりだと思う!
(私たちの世代で、スラムダンクが好きじゃない人ってあんまいないと思うけど)
私にとって、今が読むタイミングだったんだなぁと思うのは、
この漫画のテーマの中に、「川藤の成長」を見出せたこと。
物語のメインは、もちろん野球部員たちの成長がなんだけど、
それと並行して、教師・川藤の成長も描かれてる。
作者は登場人物全体をどっしりと描く人なので、生徒もみんな高校生には
見えないくらいのふけっぷり。川藤も然りで、新卒の教師って感じには全然
見えないもんだから、うっかりすると彼が今の私と同じくらいの年齢である
ことをすぐに忘れそうになってしまう。でもそれを忘れずに読み進めていった
時に、作品そのものには直接描かれていない行間(画間、かな!?)の、
川藤という一人の若者(生徒達にとっては「先生」でも、年はいくつも違わない)が
見えてきて、個人的に、とても胸にくるものがあった。
連載は、作者の体調不良という理由により終了を迎えたと聞いてたので、
正直、最後のまとめ方はどうなるのか…という点には、不安もあった。
読み進めながら、これだけ良い作品なのに、最後が台無しだったら…って。
でも、そんなのは全然杞憂でした。
確かに、当初予定通りのスケジュールで連載を進めて、
グランドフィナーレを迎えることも、それはそれで理想的だったのだろうけど、
結果として迎えたフィナーレも、決して間に合わせな感じはなく、
良い締まりだったと思う。
(「駆け込み」な感じはあったけど。そりゃしょうがないね。悪い意味でなく)
だから、安心して読んでもらいたい。
もちろん、もっと長く続いてくれたら…って気持ちはあったけどね。
最後の3冊は、読み終わってしまうのがもったいなさすぎて、
何度も手を止めたり、時間をおいたりして、ゆっくり読んだ。
そのくらい、私にとって、とても「愛しい」作品になりました。
最後に余談だけど、私がこの作品を知ったのは、
「ダ・ヴィンチ」という雑誌のインタビューページで、
俳優・佐藤隆太が「一番好きな作品」として紹介していたのがきっかけ。
本当に本当に大好きで、母校の図書館に寄贈したこともあると書いてあった。
だからね、ドラマ化されると聞いて、川藤役が佐藤隆太だと知った時は、
なんかホントにうれしかったな〜。
なので、基本的に原作が好きな作品の映像化にはあまり興味がないというか
どっちかというと好まない私なんだけど、このドラマは見てみたいな〜って
思ったんでした。
(先週見れなかったんで、今日の再放送を見てから、夜も見るぞ!)
ドラマの方が手軽だけど、まだ自分が見てないので、おすすめかどうかは
なんとも言えない…!
でも、漫画は本っっっ当〜〜〜にたくさんの人に読んでもらいたい!!
古本屋で立ち読みでも、漫画喫茶でも、友達に借りるでも、いいよ!
なんなら貸しますんで!
ぜひぜひ読んでみてね…!!!
あー、日本人に生まれてよかった