『2112年9月3日、ドラえもんは本当に誕生する!』
桜井 進 ソフトバンク新書 \735(税込)
読みました。
面白い!!
ドラえもんを知っている全ての人におすすめ!
著者は研究者であり、教育者みたいですね。
とても親しみを感じられる語り口。
いわゆる「『ドラえもん』に出てくる道具を科学的に分析し、
実現の可能性を考えてみる“空想科学読本”的な本」かと
思って読み始めたんだけど(「空想科学読本」読んだことないけど(笑))、想像以上にテーマが深かった…!!
もちろん、四次元ポケットやどこでもドア、タイムマシンといった
ドラえもんの道具に関する科学的な考察はたっぷり書かれてます。
しかしそれだけにとどまらず、科学と哲学の関係や、倫理観の問題、
「テクノロジーは人を幸せにするか?」といったテーマや、
登場人物たちのヒューマンドラマに含まれている示唆などなど
『ドラえもん』に込められたたくさんのメッセージを解き明かして
くれてます!!
これを読んだら、きっと、ものすごーく、ひさしぶりに
『ドラえもん』が読みたくなること間違いなしです。
『ドラえもん』を観ながら育ってこれたことを幸せに思うかも。
なぜ世界中で『ドラえもん』が愛されてるのか、納得しちゃう。
それに加えて私は、科学や物理や数学の勉強がしたくなった…!
著者の言う『ドラえもん』の功績とは、「未来のビジョンの確約」。
つまり、「そっか!そういうふうにできるんだ!」っていう
具体的なイメージを与えてくれているところ。
しかもグッドデザイン賞ものの商品化までされて。
100メートル走における“10秒の壁”のように、
「できるんだ!」っていうイメージや感覚を、多くの人が持つことで、
本当に実現していくのが、この世界。
ドラえもんに誕生してもらいたい人も、
別に誕生しなくていいよ〜って人も、
どっちにもおすすめです。
巻末には、ワクワクふろくと称して、
「具現化したドラえもんグッズ」が数点紹介されてます。