最近テレビもそこまで見ないし、新聞もろくに読まないから、筑紫さんが亡くなったってことを人の口から聞いただけで、それを確かめるような情報にも触れないまま何日も経ってしまい、とても変な感じだった。亡くなったとは思えないような。
でもそれは、ショックで信じられないとかそういうことではなくて、事実は事実として受け入れていて、でもその事実が自分の生活をほとんど変えてはいないっていうことの当然さと空虚さと言うか…。
ななおが亡くなった報せを受けた後の感覚とも似ていたかもしれない。もちろんあの時は、ショックで信じられないという気持ちが先にあったけど。
お葬式にも行かれなかった私は、未だに、その変な感じがある。だって、船を降りてから一度も会っていない友達はたくさんいて、全然連絡をとっていない人もいる。でも、私が毎日の生活を送ってる時にも、そのたくさんの友達もそれぞれの生活を送っているっていうのが大前提で。そしてその姿を私が見ることはできないってのも、当然のこと。それでも、連絡をとろうと思えばいつでもとれるし、私たちは友達だと、心から言える。
ななおも、そんな一人だった。私の毎日の生活が続いていくのに、ななおの毎日の生活は続いていかなくなった時に、その事実が自分の実際の生活をほとんど変えはしないっていうことの当然さと虚しさを感じて、それはななおのことを思い出すたびに出てくるんだ。
それが悪いことだって言いたいわけじゃないけどね。むしろ、私はそう感じたいから感じてるんじゃないかな。そう感じる私こそが、「今の私」で、これから先変わることもあると思う。
毎日が当たり前に続いていくことの悲しさと、有難さを、比べてどっちかを選ぶなんてことができるわけでもないし、できるとしてもそんなことをする意味はない。
全然連絡をとってない友達との関係も、たくさんの選択の中で自分で選んでいることであって、後悔するくらいなら、別の選択をしていると思う。
でもやっぱり、ふと思い出したときには、「あぁ、寂しいなぁ」と心底思う。そう思って、次の瞬間には何か目の前の些事に動かざるを得なくなっても。そういう意味では、私の生活は、全然「変わっていない」わけではないのかもな。
筑紫さん。
船に乗る前に貼り続けた中ポスにはいつもその顔があって。
卒論の参考文献にも使わせてもらった本はその言葉のひとつひとつがいちいち納得できて、自分の感覚にしっくり来て。
私がこのまま自分のやりたいことに向かって進んでいったら、いつかは会って話をする人かもしれないなぁと思っていた。
とっても残念です。また別の人生で、かな。
「緩急自在」。
スローライフを言い訳にしそうな時は、この言葉を思い出そうと思います。
スローライフ―緩急自在のすすめ (岩波新書)
でもそれは、ショックで信じられないとかそういうことではなくて、事実は事実として受け入れていて、でもその事実が自分の生活をほとんど変えてはいないっていうことの当然さと空虚さと言うか…。
ななおが亡くなった報せを受けた後の感覚とも似ていたかもしれない。もちろんあの時は、ショックで信じられないという気持ちが先にあったけど。
お葬式にも行かれなかった私は、未だに、その変な感じがある。だって、船を降りてから一度も会っていない友達はたくさんいて、全然連絡をとっていない人もいる。でも、私が毎日の生活を送ってる時にも、そのたくさんの友達もそれぞれの生活を送っているっていうのが大前提で。そしてその姿を私が見ることはできないってのも、当然のこと。それでも、連絡をとろうと思えばいつでもとれるし、私たちは友達だと、心から言える。
ななおも、そんな一人だった。私の毎日の生活が続いていくのに、ななおの毎日の生活は続いていかなくなった時に、その事実が自分の実際の生活をほとんど変えはしないっていうことの当然さと虚しさを感じて、それはななおのことを思い出すたびに出てくるんだ。
それが悪いことだって言いたいわけじゃないけどね。むしろ、私はそう感じたいから感じてるんじゃないかな。そう感じる私こそが、「今の私」で、これから先変わることもあると思う。
毎日が当たり前に続いていくことの悲しさと、有難さを、比べてどっちかを選ぶなんてことができるわけでもないし、できるとしてもそんなことをする意味はない。
全然連絡をとってない友達との関係も、たくさんの選択の中で自分で選んでいることであって、後悔するくらいなら、別の選択をしていると思う。
でもやっぱり、ふと思い出したときには、「あぁ、寂しいなぁ」と心底思う。そう思って、次の瞬間には何か目の前の些事に動かざるを得なくなっても。そういう意味では、私の生活は、全然「変わっていない」わけではないのかもな。
筑紫さん。
船に乗る前に貼り続けた中ポスにはいつもその顔があって。
卒論の参考文献にも使わせてもらった本はその言葉のひとつひとつがいちいち納得できて、自分の感覚にしっくり来て。
私がこのまま自分のやりたいことに向かって進んでいったら、いつかは会って話をする人かもしれないなぁと思っていた。
とっても残念です。また別の人生で、かな。
「緩急自在」。
スローライフを言い訳にしそうな時は、この言葉を思い出そうと思います。
スローライフ―緩急自在のすすめ (岩波新書)