16週―あなたといた幸せな時間
著者:向井 亜紀
販売元:扶桑社
発売日:2002-02
私がお産や女性のからだのことに興味を持った一番最初のきっかけは、たぶんこの本。
妊娠をきっかけに子宮頸がんが発覚し、妊娠を継続する可能性に最後まで賭けながらも、
3回の手術の後に子宮全摘出によって16週のいのちを天国へと送った高田延彦・向井亜紀夫妻の
闘病手記であり、「健康な時にこそ、がん検診に行こうよ!」という強いメッセージ。
代理母出産の話題でいろいろ騒がれているのをたまにテレビで見かけたりするけれど、
この本を読んでいた私にとっては、「あ、向井さん、前に進んでいるんだなぁ」
「あ、既成の価値観や批判に負けずに、自分たちの家族をつくっていってるんだなぁ」と思って、
なんだか嬉しくなるようなことが多かった。
去年私は25歳になって、小田原市から「子宮がん検診、受けてくださいね」って感じのお知らせが来た。
「あー受けた方がいいんだろうなー」と思いつつ、仕事やプライベートで忙しくしていて「そのうち」に
なっていたんだけど、ついこないだ追って「子宮頸がん検診無料クーポン」と
女性特有のがんのわかりやすい説明パンフレットが送られてきた。市もなかなか力を入れているみたい。
そのパンフレットを読んでたら、「あー行こう」って思ったのだよね。
がんと聞くと、生活習慣とか遺伝とかの原因がすぐに思い浮かぶ人が多いと思うけど、
20〜30代に急増している「子宮頸がん」は、ウィルスの感染によってなるがんなんだって。
ある意味、誰でもなる可能性があるってこと。
自覚症状がほとんどないので、初期に発見するには検診しかない。
そのかわり、がん検診が最も有効ながんでもある。初期に発見できれば、ほぼ完治するそう。
検診も、子宮頸部(子宮の入口部分)を綿棒とかでちょこっとこすって、付着した細胞を調べるだけ。
数分で終わって、痛くもかゆくもない。結果は2~4週間で出る。
もちろん、産婦人科に行って独特の診察台に上って内診を受けなきゃいけない。
経験のない人(私もその1人)にとっては、フツーに勇気のいることだと思う。
でも、内診くらいさらっと受けて、「私は自分のからだを大切にしてるんだぞ♪」って思える女の人は、
かっこいいと思うし、もっとどんどんみんながそうなっていったら、がん検診を受ける人も増えて、
がんで死ぬ人も減っていくんじゃないだろうか。
お母さんの命を助けるために死んでいく赤ちゃんも。
「子宮頸がん」という単語を意識したときに、まず思い出したのは向井さんのこと。
久しぶりに読み返そうと手に取った本の中で、彼女は何度も何度も繰り返していた。
「恥ずかしがらずにもっと早く検診に行っていれば……」
後悔してもし足りないその気持ちを、彼女は「だからみなさん、検診に行きましょう!」
「これからの女の人は、行きつけの美容院と同じように行きつけの婦人科があるのが
あたりまえの世の中にしよう!」
といって、大きなメッセージに変えた。
実際、向井さんの闘病後の記者会見を機に、婦人科の検診受診者数は急増したんだって。
恥ずかしがらないことがポイント、みたいね。
そう考えると、私たちは性器に対して、なんだかとってもよくないイメージを植えつけられてきてしまっている。
献身的に、誠実に、向井さんの治療にあたった小島先生という医師がね、
「性器だって手や足とつながっている、あなたのからだの一部なんですよ。自分のからだを愛してあげなければ」
と言っていた。
久しぶりに読み返して思い出したけど、
「性器だって、手や足のように、からだの一部」っていう考え方に出会ったのも、
確かこの本が初めてだったんだった気がするなぁ。
素敵な考え方だよね。
そして、よくよく考えたら、あたりまえのことのような気もする。
初めての子宮がん検診は、ちょっぴりドキドキだけど、
私も“婦人科の検診”なんか受けるような歳になったのだなぁ〜と思うと、なんか感慨深くもある。
来月の頭に、行ってきます。
著者:向井 亜紀
販売元:扶桑社
発売日:2002-02
私がお産や女性のからだのことに興味を持った一番最初のきっかけは、たぶんこの本。
妊娠をきっかけに子宮頸がんが発覚し、妊娠を継続する可能性に最後まで賭けながらも、
3回の手術の後に子宮全摘出によって16週のいのちを天国へと送った高田延彦・向井亜紀夫妻の
闘病手記であり、「健康な時にこそ、がん検診に行こうよ!」という強いメッセージ。
代理母出産の話題でいろいろ騒がれているのをたまにテレビで見かけたりするけれど、
この本を読んでいた私にとっては、「あ、向井さん、前に進んでいるんだなぁ」
「あ、既成の価値観や批判に負けずに、自分たちの家族をつくっていってるんだなぁ」と思って、
なんだか嬉しくなるようなことが多かった。
去年私は25歳になって、小田原市から「子宮がん検診、受けてくださいね」って感じのお知らせが来た。
「あー受けた方がいいんだろうなー」と思いつつ、仕事やプライベートで忙しくしていて「そのうち」に
なっていたんだけど、ついこないだ追って「子宮頸がん検診無料クーポン」と
女性特有のがんのわかりやすい説明パンフレットが送られてきた。市もなかなか力を入れているみたい。
そのパンフレットを読んでたら、「あー行こう」って思ったのだよね。
がんと聞くと、生活習慣とか遺伝とかの原因がすぐに思い浮かぶ人が多いと思うけど、
20〜30代に急増している「子宮頸がん」は、ウィルスの感染によってなるがんなんだって。
ある意味、誰でもなる可能性があるってこと。
自覚症状がほとんどないので、初期に発見するには検診しかない。
そのかわり、がん検診が最も有効ながんでもある。初期に発見できれば、ほぼ完治するそう。
検診も、子宮頸部(子宮の入口部分)を綿棒とかでちょこっとこすって、付着した細胞を調べるだけ。
数分で終わって、痛くもかゆくもない。結果は2~4週間で出る。
もちろん、産婦人科に行って独特の診察台に上って内診を受けなきゃいけない。
経験のない人(私もその1人)にとっては、フツーに勇気のいることだと思う。
でも、内診くらいさらっと受けて、「私は自分のからだを大切にしてるんだぞ♪」って思える女の人は、
かっこいいと思うし、もっとどんどんみんながそうなっていったら、がん検診を受ける人も増えて、
がんで死ぬ人も減っていくんじゃないだろうか。
お母さんの命を助けるために死んでいく赤ちゃんも。
「子宮頸がん」という単語を意識したときに、まず思い出したのは向井さんのこと。
久しぶりに読み返そうと手に取った本の中で、彼女は何度も何度も繰り返していた。
「恥ずかしがらずにもっと早く検診に行っていれば……」
後悔してもし足りないその気持ちを、彼女は「だからみなさん、検診に行きましょう!」
「これからの女の人は、行きつけの美容院と同じように行きつけの婦人科があるのが
あたりまえの世の中にしよう!」
といって、大きなメッセージに変えた。
実際、向井さんの闘病後の記者会見を機に、婦人科の検診受診者数は急増したんだって。
恥ずかしがらないことがポイント、みたいね。
そう考えると、私たちは性器に対して、なんだかとってもよくないイメージを植えつけられてきてしまっている。
献身的に、誠実に、向井さんの治療にあたった小島先生という医師がね、
「性器だって手や足とつながっている、あなたのからだの一部なんですよ。自分のからだを愛してあげなければ」
と言っていた。
久しぶりに読み返して思い出したけど、
「性器だって、手や足のように、からだの一部」っていう考え方に出会ったのも、
確かこの本が初めてだったんだった気がするなぁ。
素敵な考え方だよね。
そして、よくよく考えたら、あたりまえのことのような気もする。
初めての子宮がん検診は、ちょっぴりドキドキだけど、
私も“婦人科の検診”なんか受けるような歳になったのだなぁ〜と思うと、なんか感慨深くもある。
来月の頭に、行ってきます。