昨日は、TSUTAYAにDVDを返しに行かなくちゃいけない他は特に何も予定がなくて、ごろごろ〜っと休日を満喫していたんだけど、12時過ぎにmixiを開けたら、何人かの友達が日記に同じ告知をしていた。

「ガザに光を!
 即時停戦を求めるピースパレード」

今から行けば間に合う。行こうか行くまいか。行けば誰かしらに会えるかな…?でも、会えなかったらひとりで歩くってことか。ま、それもありかも。いや、今は疲れてて、今日は休みたい。いや、でもここで動かないと、この先もっと動かないんじゃないか?あんまり人に会いたくない気がする。いや、すごく誰かに会いたい気がする。ピースパレードくらいじゃ、イスラエルは攻撃を止めたりしないってば。いや、直接的な影響がどうとかじゃなくて、世界が変わるためにはまず私が変わらなきゃでしょ
!?、そして、大きな変化はいつも、小さな変化からでしょ!?どうしよう、どうしよう。

悩んで、一旦はやっぱり行かないで今日は休もうと思ったけど、あっちゃんのブログの書き込みに、似たような気持ちのじゅんちゃんを見つけ、あ、行こう、って思って、すぐに準備した。

TSUTAYAには、延滞料金払えばいい。



16時頃に芝公園でじゅんちゃんと合流し、そこから六本木まで、たくさんの人と一緒に歩いた。むちゃくちゃ寒い中を、約1時間半。私にとっては、約3年ぶりのデモ。今回は、プラカードを持ったり、メッセージを叫んだりはしなかった。けど、この場所に来た、という行動から、また始めていきたいと思った。私がここに来たことそれ自体が、世界を変えられるわけじゃないかもしれないけど、来なかったよりはいくらか「マシ」だろうと思った。考えて考えて、何も行動しないよりは、大して考えてなくても、直感にまかせてさらっと決めて、とっとと行動しちゃった方のが「マシ」な時はたくさんあるのだから。どちらが正しくて、どちらが間違っているとかじゃない。それを言い出したら、イスラエルとパレスチナ、どちらが善で、どちらが悪か、みたいなこと言ってるのと大して変わらないと思う。世界はそんなに単純じゃない。




返さなきゃいけないDVDのうち1本は、まだ見てなかった。

「ホテル・ルワンダ」

ハッピーエンドになり得ないことがわかりきっている映画を見るのには、エネルギーがいる。この映画が終った時、物語に入り込んでいる私の時間軸では、100万人ものルワンダ人が殺されるのだ。でも、それは実際に起こったこと。しかもほんの15年前のこと。ただの物語じゃない。ただ私が、知らずに生きてきただけ。

つらかった。けど、見てよかった。

高校の地理の授業で教わった、知識のしての「ルワンダにおけるツチ族とフツ族の争い」は、私に何も伝えていなかったのと同じだったかもしれない、と思った。もちろん、何にも知らないよりは、知識としてだけでも知っていた方がいいということもあるのだろうけど。「あぁ、ツチ族とフツ族のルワンダ内戦ね。知ってる知ってる」っていう自分がどこかでいたのも確かで。

この映画を見た今の私だって、何を知っているのかと言われれば、2時間分の凄まじく悲しいストーリーでしかないのかもしれない。本当にどれだけ凄惨なことが起こったのかを、私は知らないままだ。けど、少なくとも、「どうすればいい?こんな狂気の地獄絵図を繰り返さない世界にしていくために、私は、どうすればいい?どうすればいい?」と苦しくなりながら考えた。答えは簡単に出ないけど、答えの足しにもならないような、でもやらないよりは「マシ」な何かを始めることは、今この瞬間からでもできる。そして、「マシ」を積み重ねることは、思考停止にならないためにとても役立つと思う。

前にそぎちゃんが教えてくれた「知ることは、感じることの半分も重要ではない」っていう言葉を思い出したよ。



C・ダグラス・ラミスさんの
『経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか』(文庫版解説:辻信一さん)には、「この100年は、国家が
人類の歴史の中で最もたくさんの人を殺した世紀だったということ」が書いてある。しかも、自国民を守るために他国人を殺すのであれば、近代国家としての自衛権の行使という論理が通らないこともないが、実際は他国民の何倍も自国民を殺しているのが事実だと言うのだ…。

「国家」って何なんだろう。どうして国ってあるんだろう。これは、テーマにして勉強していこう。
「国家」はこれからどうなっていくんだろう。私たちはどうしていきたいんだろう。これも考えていこう。


エンディングで流れた歌の一節にこんなのがあった。
「アメリカが“アメリカ合衆国”(the United States of America)なら、

 なんでアフリカは“アフリカ合衆国”になれないのだろう?
 イギリスが“連合王国”(the United Kingdoms)なら、
 なんでアフリカは“アフリカ連合王国”になれないのだろう?
(Million Voices / Wyclef Jean)



なんで世界は…。